屋根裏のベクトル束

20代半ばの会社員です。

仕事内容をA4二枚でまとめたら、びっくりするぐらい捗るようになった。

TL;DR

  • マルチタスクに埋もれそうになったら、A4用紙二枚程度で仕事内容をまとめる。それによって、「解決したい問題」に注力できるようになる。
  • GoogleのDesign Docsを参考にしてフォーマットを作ったので、シェアします。

はじめに

こんにちは、id:doranekoglassです。 今年に入ってから、仕事で複数のプロジェクトに携わっていて、それにより色々なタスクを同時並行でやろうとした結果、仕事が全然捗らなくて自分に絶望してました。「さすがにこれはまずい...!」と思ってフォーマットを作ったのですが、それが思いのほか良い感じだったのでブログに残します。

フォーマットをつくるまで

モチベーション

先述しましたが、きっかけはマルチタスクがうまく行かず、ストレスを感じ始めたことでした。そこで、自分がどういう時にストレスを感じるのか、どういう状況でパフォーマンスが下がるのかを自己分析してみたところ、「自分が何をしたいのか(すべきなのか)わからないとき」、「『自分が今、何を理解していないのか』を理解していないとき」だということがわかりました。

参考にしたもの

GoogleのDesignDocs を参考にしました。DesignDocsはソフトウェア開発で使うものらしいですが、考え方自体はどんなビジネスにも応用できると思いました。

フォーマット

以下は私が使っているフォーマットです。タスクに取り掛かる前に、このフォーマットを埋めます。A4用紙二枚で収まるボリュームでまとめます。

また、私は普段 Visual Studio Code というテキストエディタを使っているので、Markdown 形式で書いています。項目が英語になっているのは、見た目がカッコいいからです。

# Task Title
## Overview
### What to solve?
<!--ここに、今回の仕事で何を解決したいのかを簡潔に書く。3行以内で書けるとベター-->
### Why?
<!--このタスクは、プロジェクトにおけるどういう位置付けで、どういう背景のもとで生まれたのかを書く-->
### How?
<!--ここに、どうやって問題を解決するのか、今想定している方法・手段を書く。ここは、仕事をやる中で変更があってもOK-->
* Non-Goals
<!--今回の範囲外の仕事は何か?「何をやるか」を決めることは、「何をしないのか」を決めること-->
* Alternative Plans
<!--代替案はあるか?-->
* Output
<!--今回の成果物は何か?-->

## Schedule
<!--ここに、スケジュールを書く-->

## Remarks
<!--ここに、新しい用語の定義や補足情報などを書く-->

## MEMO
<!--ここに、Overviewを書くための殴り書きメモを残す。pdfなどにする時にはコメントアウトして隠蔽する-->

### (参考)よく使うタグ
<span style="color:red;">強調したい部分は色を付ける</span>
<!--これで囲ったら非表示になる><-->

実感した効果

上司に質問しやすくなった

自分のやるべきことが明確でなかったら、仕事に取り掛かる前にOverviewを埋めて、「私はこういう認識で仕事に取り掛かろうとしているのですが、方向性合ってますか?」と、上司に質問するようにしました。
Overviewを書くことで「自分は何を理解しているのか」、「逆に何を理解していないのか」が浮き彫りになって、質問に費やす時間の短縮や、上司との認識のギャップを埋めるのに役立っています。

解決すべき問題がクリアになった

このドキュメントを作ることで、「なんとなく」で仕事することが圧倒的に減りました。なんとなくで仕事していると、「今、自分が何をしたくて何を調べているのか」や、「どういう目的で資料をつくるのか」が曖昧になります。それだといつまで経っても仕事が終わりません。
もしタスクの途中で、「あれっ、解決したい問題ってなんだっけ?」ってなったら、Overviewを見返せば迷子になることも防げます。

振り返りをするようになった

スケジュールを立てることで、仕事が終わった後に振り返りをするようになりました。当たり前のことですが、振り返りをすることで「スケジュール通り行かなかった場合、その原因は何か?(残業しすぎ、他の優先度が高いタスク、想定外の難しい問題に直面したetc.)」という原因分析をして、次回に生かすことができます。
私は振り返りや復習が昔から苦手だったので、このような仕組みでそれを補えるのは良かったです。

引き継ぎ用の資料になった

社内の資料を漁っている時、特に私が困ったのが、「なぜこんな意思決定がなされたのか」についての過程や議事録が一切残っていない場合でした。
また私は、「自分が分からなかったことは、きっとみんなも分からない。だからちゃんとドキュメントを残さないと、きっと将来後輩たちが困る」という前提に立つことにしました(図々しすぎるかもしれませんが)。
そこでこのドキュメントには、自分の思考の過程も残すようにしました。結果的に、細かい仕事の引き継ぎや教育するときに役立っています。

おわりに

私はただの会社員なので、このような仕事術を書くのは少し抵抗があったのですが、自分の思考の整理にもなってよかったです。今後もどんどんブラッシュアップさせて、効率的に仕事をしたいなぁ...