屋根裏のベクトル束

20代半ばの会社員です。

「ストーリー」を意識した、効率的な応用情報技術者試験対策(午後編)

初めまして、id:doranekoglassです。ずっとブログを始めてみたかったのですが、ネタがなくて躊躇っていました。 もうすぐ応用情報技術者試験の季節ということで、私がやっていた勉強法を書いてみようと思います。

目次

TL;DR

  • 単語の意味だけを覚えるのではなく、問題のストーリーを理解する。
  • 頭の中でストーリーを再現するように復習する。

応用情報技術者試験とは

情報処理技術者試験」の説明は、公式サイトから引用します;

 情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
 情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。
情報処理技術者試験について

情報処理技術者試験の中でも、応用情報技術者試験はこのような位置付けのようです;

ITエンジニアとしてのレベルアップを図るには、応用情報技術者試験がお勧めです。技術から管理、経営まで、幅広い知識と応用力が身に付き、システム開発、IT基盤構築などの局面で、高いパフォーマンスを発揮することができます。
応用情報技術者試験の概要

わたしの受験体験記

私は2022年4月に受験しました。

勉強期間

本腰を入れて勉強を開始したのは、試験1ヶ月半前からです。

  • 2022/02
    • 仕事が忙しくて、平日はほぼ勉強できず。
    • 休日に、過去問道場で午前試験対策を30分〜1時間程度やっていた。
    • 1年前に基本情報を受験していたので、午前対策はそんなにしんどくなかった。
  • 2022/03〜2022/04
    • 本格的に勉強開始。平日は平均2時間、休日は平均7〜8時間勉強した。トータルの勉強時間は100〜120時間ぐらい。
    • セキュリティとマネジメントは過去10年分解いた。それ以外の分野は、緑本を一通り解いた。
      • 過去問はWebで公開されていますが、問題集を一冊持っておくことをお奨めします。午後問題は記述式なので「減点されないためにはどんな文章を書けばいいのか」を学ぶのに役立ちます。

午後試験の勉強法

どうやるか?

  1. まず、普通に問題を解きます。
  2. 解き終わったら自己採点します。
  3. Excelスプレッドシートを用意します。
  4. シートに「年度・タイトル・勉強した日付・キーワード・詳細」列を作成します。
  5. その問題のキーワードを抽出します。
  6. 間違った問題や迷った選択肢とその原因を、詳細列に記載します。

これは私が作ったシートの一部です;

セキュリティ

プロジェクトマネジメント

復習の時に意識すること

  • タイトルとキーワードを見て、問題の概要を1〜3分程度で説明できる
  • キーワードの意味を説明できる
  • 間違った問題の原因(なぜ間違ったのか)を説明できる
  • 解答を作成するまでの思考のプロセスを説明できる

私はこれをすることで、問題解決までのストーリーを頭の中で再現できるようになりました。

ストーリーと再現性

このブログで一番伝えたいことです。応用情報技術者試験件に限らず、試験勉強では 「本番での再現性を高める」 ことが一番大切だと思います。 中学校で学ぶ、二次方程式の文章問題を思い出してみましょう;

例題:連続する3つの自然数がある。大きい方の2数の積が、3数の総和に等しい時、この3つの自然数を求めよ。

解答:

  1. 求めたい自然数のうち、一番小さいものを  n と置く。 すると、連続する3つの自然数 n ,  n +1,  n+2 と表せる。
  2. 「大きい方の2数の積が3数の総和に等しい」ということは、
     (n+1)(n+2) = n + (n+1) + (n+2)
    まとめると、  n^2 - 1 = 0 と表せる。
  3. 二次方程式を求める手段として、因数分解と解の公式がある。今回は因数分解できるので、 (n-1)(n+1)=0
  4.  -1 自然数でないので、 n=1
  5. 求めたいものは、連続した3つの自然数なので、答えは  1, 2, 3

上記の解答では、

  • 求めたいものを変数で表す
  • 問題文から、方程式を組み立てる
  • 二次方程式の解法として「因数分解」と「解の公式」を知っていて、どちらを使うべきか判断する
  • 二次方程式を解く
  • 自然数の定義から、適切な解を選択する
  • 最終的な答えを出す

というストーリー(プロセス・解法)を踏んでいます。数学が苦手な子どもたちは、このストーリーを無視して解法を暗記しようとしますが、それでは得点につながりません。なぜならば、丸暗記では「問題文から何が読み取れるのか」「どの値を変数で表すのか」「解の公式をいつ使うのか」がわからないからです。

一方、このストーリーを覚えればいろんな問題に応用できます。解法は問題に依らず、大体同じだからです。

つまり、ストーリーを無視した暗記は応用が効かないけれど、ストーリー全体を理解すると再現性が生まれて、答えまでの道筋が見えてくる ということです。これを午後問題対策でもやろうとしているのが、上のスプレッドシートです。

おわりに

ブログって書くのめちゃくちゃ難しいですね。読みやすい文章を書いている人たち本当に尊敬します。これからもコツコツ何か発信していけたらって思います。

これを読んで下さった方の試験勉強のヒントになれば幸いです。